機械部品VA・VE設計のポイント

S50CからSCM415への材料変更によるコストダウンと品質向上

材質S50Cを使用する場合には、硬度アップのためにフレームハードを行うことがあります。200mm以上の長さの材料を両面フレームハードで焼入すると、焼ムラが出て硬度が入らないことがしばしば発生します。したがって、必ずしも品質が良いとは言えず、費用が高くついてしまうことがありますので注意が必要です。

S50Cのフレームハードから材質をSCM415の浸炭焼入材料へ変更することで、焼ムラが出ることはなくなり品質向上に繋がります。金属材料は、事前に焼き入れが成された様々なグレード品があります。こうした既製品を上手に活用することで、焼入れの工数を削減することもできます。したがって、焼き入れがなされた金属材料を選定することで、材質および熱処理の変更よるコストダウンと品質向上に繋がることができます。