上図のように円筒形でC面取りとR面取りの指示が混在している機械部品があります。このような機械部品のRの面取りは、Rの種類ごとに切削工具が必要となります。つまり、この図の機械部品の切削加工では、C面45°および R1、 R0.5の3本の切削工具を用います。また、Rの面取りは、研磨代を付ける場合、面の大きさを合わせることが難しく作業上の気遣いが生じます。したがって、このような図面指示は、切削工具の交換や作業工数の増加でコスト高となります。
機械部品の使用上問題がなければ、C面取りとR面取りの指示をC面取りに統一することで、使用する切削工具が少なく済みます。また、Rの面取りと比較して、C面取りは研磨加工を行う場合にも面の大きさを合わせることも容易で作業上の気遣いを緩和することができます。したがって、C面取りの図面指示に統一することで機械部品のコストダウンとなります。