上図のように端面から1mmだけ突出した電極の端面を研磨する機械部品では、電極がむき出しの状態になっていることがしばしば見受けられます。このような状態では、電極の径がφ0.5で高さ1mmと目で確認することが難しい場合、研磨の砥石の位置調整時に誤って電極を削り過ぎてしまい、その結果電極が吹き飛んでしまうことがあります。その場合、修正ができないため材料の購入からやり直しで加工時間増による大幅なコストアップとなり、納入も遅れてしまいます。
加工品の端面から1mmだけ突出した電極部分の面を研磨する場合は、電極以外の部分をシリコン樹脂で塗布する設計に変更することで、研磨加工のミスの発生を抑えることができます。電極端面を研磨する前に、砥石の位置調整を行い、加工範囲が狭い電極でなく、加工範囲が広いシリコン樹脂の部分で位置調整を行うことで簡単に砥石の位置調整が可能となります。上記の研磨加工の事情を踏まえて、図面指示を行うことで機械部品のVA・VEを図ることができます。