ブロック形状の機械部品の穴には、上図のようにRの指示が設けられることがあります。この場合、ドリルで穴をあけた後に、研磨された切削工具を使用してR0.5に切削加工する必要があります。Rの切削加工に使用する工具は、磨耗すると指定のRで切削加工できなくなるため、交換頻度が多くなります。そのため、消耗品費用と工数が増加してコストアップの要因となります。
穴の入り口形状に特別な設計意図が無い場合には、上図のように、45°のC面あるいは、120°面とすることで、切削加工の工具はチップ交換だけで済むようになります。これにより、切削加工の工具交換の工数が削減され加工コストを削減することができます。設計者は、切削加工の事情を踏まえて無駄のない部品設計を行なっていただくことで機械部品のVA・VEを図ることができます。