上図はリーマボルトの加工でφ12H7のザグリ底がR1となっています。こちらのR1を切削加工するためには、別の切削工具に交換する必要があります。ボーリングチップのノーズRのものを使用しますが、R1以上のものは一般的ではない上に、ビビリが生じやすく加切削工の難易度が上がり歩留まりにも影響がでます。したがって、機械部品のコストアップの要因となります。
機構上問題が無ければ、φ12H7のザグリ底をR1以下にすることによりボーリングのノーズRで切削加工が可能となります。これにより、切削工具を交換する必要がなくなり、ビビリが生じることも抑えることができます。したがって、機械部品のコストダウンとなります。設計者は、切削加工で使用する切削工具の特性について理解していただくことで機械部品のVA・VEを図ることに繋がります。