機械部品VA・VE設計のポイント

キリ穴追加による切削加工の効率化のポイント

上図では、底面の面粗度が▽▽▽の為、加工方法として、まず、Z軸を切り込みながらX軸とY軸を同時に切削加工を行ないます。その後、キーを広げ底面と壁を仕上げます。Z方向に切り込みながらの加工はあまり荷がかけられないため、切削条件を落とす必要がある分加工時間がかかってしまいます。したがって、このような機械部品はコスト高となります。

可能であれば上図のように使用する切削工具の径のキリで加工寸法まで穴あけをすることにより、Z方向に切り込みながらの切削加工がなく、切削条件は落とさず加工ができます。また、底面に傷がつきにくく、 面粗度が確保しやすくなり品質を安定させることができます。刃物の本数も少なく短時間での切削加工が可能になるため、機械部品のコストダウンにつなげることができます。