上図は材質がSCM415で浸炭焼入の除炭削りの指示がある機械部品です。このような機械部品の加工工程は、旋盤→浸炭→除炭削り→焼入れ→研磨となります。浸炭の後に除炭の切削加工が必要となるため、完成までに工程数が多く納期がかかりコストアップの要因となります。このような図面指示ではコストダウン検討の余地があります。
上図のように黒い部分にカーボンキラーを塗ることで、加工工程は、旋盤→カーボンキラー・浸炭焼入れ→研磨となります。これにより、除炭の切削加工工程が不要となります。したがって、工程数削減によるコストダウンとなります。また、完成までの納期短縮にも貢献することになります。このように切削加工では、処理剤を有効に活用することで、機械部品のコストダウンを図ることができる場合があります。